10期生
中田 祐二さん
勤務先 | 日本赤十字社 高槻赤十字病院 |
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職種 | 医療技術部 課長 |
「医療安全管理者になる」という現実が私の大学院進学のきっかけでした。
これまで私は臨床工学技士として、また医療機器安全管理者として日々病院の医療安全に関わっていました。私は臨床工学技士に誇りと責任を感じていたのですが、「このまま同じ領域の中で過ごしていていいのだろうか」と言う想いもありました。そんな時に医療安全管理者の話があり、さらに大きな領域に身を置くことに期待感がありやってみようと思いました。医療安全管理者になる為に養成研修を受講したのですが、突き詰めるタイプの私はそれで満足できず、滋慶医療科学大学院大学医療管理学研究科修士課程を受験しました。
そして医療安全管理者と大学院生の生活が始まりました。まず感じたのは忙しさでした。講義に出席する為には仕事を確実に終わらせる必要がありました。多くの講義はコロナ禍の為オンラインでした。一部は大学で行われていましたが、私はほとんどオンライン参加でした。講義内容はとても興味深く、得るものも多く、これまで私に不足していた部分を補ってくれました。中でも安全心理学、経営組織特論や医療行動分析学特論などでは人の心理や思考から生まれる行動を学び、そのマネジメント方法やリーダーとしてどうあるべきかを学びました。さらに医療安全管理学事例研究ではImSAFERなど現場で活用できる分析手法を学びました。また講義はディスカッションを中心としたものが多く、自分達で答えを出していくスタイルは、やりがいや楽しさがあり、前のめりで学ぶことができました。
研究では、私は入学前から課題を決めていました。課題はペースメーカの胸郭インピーダンス値を使った心不全予測に関することでした。現在1社のみ心不全予測ができるのですが、他メーカはできません。それを他メーカでもできるはず、そして多くの人に役立てるはずと考え課題としました。今思えば本当にざっくりとした仮説でしたが、指導教員の教授は、私の考えを尊重しながら良きアドバイスやご指導をしていただきました。今は研究生として、さらなる研究を同じ教授のもとで進めさせていただき、この研究成果の論文発表に取り組んでいます。